50代に入ってから、
「前はこんなことでイライラしなかったのに」
「最近、気持ちの切り替えがうまくいかない」
そんなふうに感じることが増えました。
体力の衰え、気力の低下、親の介護、仕事の責任、将来への不安。
理由を挙げればいくらでも出てくるけれど、正直なところ「何が原因かわからないまま、なんとなく不機嫌」という日も少なくありません。
昔は我慢できていたことが、なぜか引っかかる。
他人の何気ない一言に、必要以上に心が乱れる。
そんな自分を「器が小さくなった」「大人げない」と責めてしまうと、ますます苦しくなります。
でも私は、50代になってからの不機嫌さには、ちゃんと理由があると思っています。
そしてそれは「性格が悪くなったから」ではなく、調整が必要な時期に入ったサインなのではないか、と。
そこで大切になるのが、
自分の機嫌をとるための「調整スイッチ」です。
50代はなぜ「機嫌が乱れやすい」のか
① 体力・気力の余白が減ってくる
50代になると、無理がきかなくなってきます。
若い頃のように「寝れば回復」「気合で乗り切る」が通用しません。
余白がない状態で日々を回していると、ちょっとした出来事が引き金になって、感情が一気に溢れやすくなります。
② 役割が多すぎる
仕事ではベテラン、家では親の世代と子どもの世代の板挟み。
「ちゃんとしている人」「頼られる人」でいる時間が長く、自分の本音を後回しにしがちです。 その積み重ねが、気づかないうちにストレスになっていきます。
③ 「こうあるべき」が染みついている
- ちゃんとした大人でいなければ
- 迷惑をかけてはいけない
こうした価値観は悪いものではありませんが、50代になると重荷になることもあります。
上機嫌に過ごすための5つの心得
① 期待値を下げる(〜自分の中に「調整スイッチ」を持つ〜)
怒りの正体は「期待」だったりする
「どうしてこれくらいできないの?」
そんな怒りが湧いたとき、よく考えてみると原因は相手ではなく、自分の中の期待だったりします。
言わなくてもわかるはず。
このくらい普通でしょ。
でも、その「普通」は自分基準です。
期待通りにいかなかったとき、
「まあ、そういうこともあるか」
と思える余白をつくるだけで、気持ちはずいぶんラクになります。 期待をゼロにする必要はありません。
「できたらラッキー」くらいに調整する
これも立派なスイッチです。
② 考え方のクセに気づく(出来事は同じでも、意味づけは選べる)
同じ出来事でも、どう受け取るかで気分は大きく変わります。
誰かの言動にモヤっとしたとき、
「軽く扱われた」
「バカにされた」
と決めつけてしまうと、怒りは増幅します。
でも一度立ち止まって、
「相手は余裕がなかっただけかも」
「深い意味はないかもしれない」
と考えてみる。
これは自分を甘やかすことではなく、自分を守るための視点の切り替えです。
③ 自分を好きになれなくてもいい(まずは大切にすることから)
「自分を好きになりましょう」と言われると、ハードルが高く感じる人も多いと思います。
だから無理に好きにならなくていい。
その代わり、雑に扱わない。
失敗しても
「よくやってるよ」
疲れていたら
「今日はここまででいい」
そんな言葉を、自分にかけてあげる。 自分への扱いがやさしくなると、不思議と他人へのイライラも減っていきます。
④ 固定観念から少し距離を置く(「こうあるべき」は時代遅れかもしれない)
50代まで生きてきた私たちは、たくさんの「正しさ」を身につけています。
でも、その正しさが今の自分を苦しめているなら、一度見直してもいい。
完璧じゃなくてもいい。
頑張れない日があってもいい。
役割ではなく、今の自分の状態を基準にする。
それも大事な調整スイッチです。
⑤ 頑張りすぎない(目標は「機嫌を悪くしない程度」でいい)
50代からは、成果よりも持続を大事にしたい。
全部やろうとしない。
毎日100点を目指さない。
「今日はこれだけできたからOK」
そうやってハードルを下げることで、心に余裕が戻ってきます。
まとめ:50代は「機嫌の再設定」の時期
50代は、衰えの始まりではなく、調整の始まり。
これまでのやり方が合わなくなってきたなら、それは失敗ではなく、次の段階に入ったサインです。
自分の機嫌を誰かに委ねない。
環境のせいにもしすぎない。
小さなスイッチをいくつか持っておくだけで、日々のしんどさは確実に軽くなります。
上機嫌でいることは、努力ではなく工夫。
50代からは、「頑張る」より「整える」を選んでいきたいですね。